2025年1月30日
寒に入り、寒さが一段と厳しさを増しております。皆様はいかがお過ごしでしょうか? 本日は整形外科と関わりの深い『ビタミンD』についてお話します。
ビタミンDは水に溶けにくく、油脂に溶けやすい性質のある脂溶性のビタミンです。ビタミンDの主な働きとして、血液中のカルシウムやリンの濃度を正常に保つ、骨の成長の促進や免疫機能を調整してくれる事などが挙げられます。
ビタミンDが不足してしまうと腸管からカルシウムが上手く吸収できなくなり、筋力の低下、筋肉や骨の痛み、さらに骨粗鬆症のリスクを高めてしまいます。すなわち骨折へのリスクが高くなることも示します。また、身体の免疫機能にも関わってくる為、風邪やインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症や悪化も懸念されます。
ビタミンDの摂取方法には主に三つ挙げられます。
一つ目は適度な日光浴です。ビタミンDは日光に当たる事で体内で作られる為、一日に二十分程度の散歩やウォーキングを行うと良いでしょう。運動する事で骨粗鬆症の予防にもなる為、出来る限り日光の下で身体を動かした方が良いです。
二つ目はビタミンDを多く含む食品を摂取する事です。しいたけ、きくらげ、鮭やイワシなどの魚類が多く含まれています。特にEPAやDHAを含む魚は動脈硬化の予防にも繋がりので、毎日の食生活に取り入れると良いでしょう。
三つ目はビタミンDサプリメントの摂取です。ただし、ビタミンDは過剰摂取するとカルシウム濃度が高くなる為、腎臓にカルシウムが沈着して腎不全になる可能性が高くなるので注意が必要です。
ビタミンDを毎日の生活に適量取り入れる事で、風邪をひかない、転倒しない丈夫な身体を作り、健康な生活を送りましょう。
診療放射線技師 今泉