2023年7月24日
こんにちは。暑い日々が続いていますね💦
今年は特に季節の変わり目に寒暖差が激しく、体調を崩しやすい人が多く見られました。そんな中で今回は気になる気象病についてお伝えしていきます。
【概要】
・気温や気圧など“気候”の変化によって引き起こされるさまざまな症状の総称。
・気候の変化によってどのような症状が現れるかは人によって異なり、「低気圧が近づくと頭痛がする」「気圧や気温の変化が激しく、体調を崩しやすい」などさまざまな訴えが聞かれる。
【原因】
①気圧の変化:
・本来、体内では様々な部位で気圧に対抗する外部への圧力が発生している。
・急激に低気圧により体にかかる圧力も低下するため、体内で生じている圧力のほうが高い状態になる。
・頭痛やめまい、動悸などの症状が起こる。
②気温の変化:
・自律神経の機能を大きく乱す原因になる。
・特に急激な気温の低下は、交感神経が刺激され、心拍数や血圧を上昇させる。
・脳梗塞や脳出血、心筋梗塞など命に関わる重篤な病気が発症される。
・冷気に晒された全身の血管は収縮するため血行が悪くなり、肩や首の凝りが生じる。
・体の平衡感覚をつかさどる内耳への血流も低下するため、めまいや耳鳴りなどの症状を引き起こすこともある。
【症状】
①浮腫(むくみ)や痛み
・急激に気圧が低下すると、血液中の水分が血管の外に押し出されて浮腫(むくみ)が生じる。
・浮腫によって痛みの原因となるプロスタグランジンやヒスタミンなどの物質が産生されることにより、頭痛や関節痛などが生じる。
②気管支喘息:
・気圧の急激な低下によって気管支に加わっていた圧力が急激に低下して、気管支内の圧力も低下して気管支内部が狭くなることで気管支喘息が生じる。
③自律神経の乱れ:
・めまいや動悸などの自律神経失調症の症状が生じる。
・気分の落ち込み、集中力や注意力の低下など精神的な症状を引き起こすこともある。
【治療】
・それぞれの症状を改善する“対症療法”が主体となる。
・頭痛に対しては鎮痛薬、めまいに対しては 抗めまい薬、気管支喘息に対してはステロイドの点滴などが挙げられる。
・低気圧のときなどに併せて強い体調の変化が現れるようなケースでは、事前にそれらの症状を予防するための薬物療法などが行われる。
・ストレスや疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣も気象病による自律神経の乱れなどを助長することがあるので、発症を予防するための生活習慣改善も必要になる。
【最後に】
暑い日々が続いているので、リハビリの際には熱中症や脱水症状にならないように、こまめに水分補給を心がけましょう。
理学療法士 塩野