そもそも痛みとは?
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スタッフ日記

西武新宿線「上石神井駅」徒歩8分 整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科

2022年8月19日

熱中症

こんにちは。暑い日々が続いていますね💦新型コロナウィルスの感染者が増えていますが、一方で熱中症になった方も増えています。今回は熱中症についてお伝えしていきます。

【概要】

熱中症は高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が壊れるなどして発症する障害のことです。

本来は夏の暑さや炎天下で具合が悪くなったり倒れたりする状態は、日射病と呼ばれていました。

医学的には、以前は重症度に応じて熱疲労、熱けいれん、熱射病と呼ばれていました。

熱中症は炎天下での運動などで発症しやすいことが知られていますが、高齢者が熱帯夜にエアコンを使用せずに寝ているうちに発症することもあります。

【原因】

気象条件、高血圧や糖尿病などの持病、暑い日中での激しい運動などがあります。体温が上昇すると体温調節機能のバランスが崩れ、体内に熱が溜まってしまいます。体温が上昇した場合、人の体は適度な体温を維持するために、汗をかいたり皮膚温度を上昇させたりして熱を体外へと放出します。この機能が損なわれることで熱中症が生じます。

【症状】

熱中症の重症度(Ⅰ)によって異なります。

Ⅰ(軽度):めまい、立ちくらみ、気分不快など

Ⅱ(中等度):頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感など

Ⅲ(重症度):高体温、意識なし、全身痙攣など

最近では熱中症と同時に新型コロナウィルスも増えているため、それぞれ似た症状がみられます。重症化の予防として早期に見極めることが重要になります。

【検査】

①重症度の評価:

熱中症は重症の場合には死に至る病気であり、医療者の判断により入院が必要です。早期に異常を認識し、治療につなげ重症化を防ぐために重症度分類を行います。特に意識障害の程度、体温、発汗の程度は短時間に変化するため継続的に観察します。III度の重症では意識障害やけいれんなどの症状や肝臓・腎臓の障害、血液の凝固機能の障害など、さまざまな臓器の障害を呈するため、血液検査等でその評価を行います。

②脱水の有無:

皮膚や舌、指先の血の巡りの診察により、脱水状態かどうかの確認がなされます。血液検査でヘモグロビンという「血の濃さ」を示す値が通常以上に高くなっている場合には、血液が脱水によって過剰に濃縮されていることを意味します。

【治療】

①水分補給:

基本的には水分補給であり、体の熱がこもりにくい環境に避難したうえで、水分や電解質、糖分を摂取することです。塩分と水分が適切に配合された経口補水液をゆっくりとこまめに水分を摂取することが重要になります。

②冷却:

非常に重症な状態では、体温が40℃を越えるほどになり、体温調節を担う脳の体温中枢が機能が低下します。冷却により全身に氷を当てる、ぬるま湯を皮膚に吹きかけて扇風機で送風することが重要になります。

暑い日々の中、熱中症対策だけでなく、新型コロナウィルスの感染者も増えているので、きちんと手洗い、うがい、消毒などの衛生面も心掛けましょう。

理学療法士 塩野